「プラセンタ」は胎盤という意味です。胎盤は子宮にあり、胎児に栄養や血液などを送り込む役割を持つ組織。哺乳類にのみ存在する組織であり、植物は胎盤を持ちません。
ところが、プラセンタと呼ばれるものの中には植物から作られたものも存在します。植物性プラセンタについて詳しくご説明いたします。
「植物性プラセンタ」とは植物の胎座から作られた成分です。胎座は子房のなかの胚珠と触れ合う部分を指し、植物が芽を出すのを助けるために豊富な栄養素を含んでいることが特徴です。
胎児や胚珠に栄養を届けるという点で胎盤と胎座は役割が似ているため、植物の胎座から作られた成分は便宜上、「植物性プラセンタ」と呼ばれています。
植物性プラセンタの特徴は安全性が高いこと。動物性プラセンタは病気にかかっている動物の胎盤や薬を使用した動物の胎盤が使われている可能性がありますが、植物性はその心配はありません。
植物性プラセンタは大豆、トウモロコシ、ライ麦、アセロラなどさまざまな植物の胎座から使われています。また、一種類の動物の胎盤から抽出される動物性プラセンタとは異なり、植物性プラセンタは複数の植物の胎座を組み合わせて作られていることも多いです。
このため、どのような植物でできたプラセンタであるのかによって含まれている成分も異なります。しかしながら、植物に共通して含まれているアミノ酸やビタミン、ミネラルなどの成分はどのような植物から作られたプラセンタであっても豊富に含まれていることが多いです。
その一方で、植物性プラセンタには動物性プラセンタの有効成分であるさまざまな成長因子は含まれていません。成長因子とは細胞の活動を活発化させる物質であり、動物性プラセンタに含まれる成長因子は更年期障害、うつ病、肝機能障害の改善に役立っています。
植物性プラセンタに含まれる成分には成長因子のような働きをするものがないため、細胞を活発化させる効果は期待できず、病気の治療には用いられていません。
植物性プラセンタには成長因子は含まれていませんが、豊富な栄養素が含まれています。健康な肌を作るアミノ酸や皮膚を強くしたり、肌の老化を防いだりするビタミン類が豊富に含まれているため、美肌効果を期待できます。
また、大豆の胎座を使った植物性プラセンタには女性ホルモンのひとつエストロゲンに似た成分である大豆イソフラボンが含まれており、肌のハリや保湿にも有効です。
実際、植物性プラセンタは化粧品に使われており、美肌を目指す人の役に立っています。
植物性プラセンタは栄養素を豊富に含んでいる成分です。化粧品などに入っており、気軽に使えて安全性も高いため、プラセンタが初めての人でも使いやすいでしょう。