現在、美容や健康のために使用されているプラセンタの歴史は古く、紀元前から世界各地で使われてきたと考えられています。
プラセンタの歴史を確認してみましょう。
プラセンタの歴史は紀元前にまでさかのぼります。
西洋で初めにプラセンタを使ったと考えられているのは「医学の祖」と呼ばれるヒポクラテス。紀元前400年頃の古代ギリシアで自然治癒力を高める薬として肌の傷の治療などを目的にプラセンタを使用していました。
また、東洋においては中国が紀元前から胎盤を乾燥させた「紫河車」を使用しており、秦の始皇帝も不老長寿の薬としてプラセンタを使っていたと考えられています。
このほかにも、古代エジプトのクレオパトラ、中世フランスのマリー・アントワネットなどが美容目的でプラセンタを使用しており、歴史が長いことがわかります。
現在、使用されているプラセンタの基礎が作られたのは旧ソ連がプラセンタに関する研究を行い、フィラートフ博士が組織療法にプラセンタを用いた1930年以降。組織療法とは病気の患部の皮下に冷蔵した胎盤を埋め込んで病気を治すものであり、プラセンタに含まれる再生因子のもつ傷ついた組織を再生させる働きを利用しています。
日本でも江戸時代になるとプラセンタが使われるようになりました。「加賀の三大秘薬」の一つである「混元丹」には紫河車が使われています。
日本でプラセンタが広く知られるようになったのは組織療法が伝わった1950年以降。その後、国内の医師によって研究が進み、開発されたのが更年期障害や乳汁分泌不全などに効く「メルスモン」と肝機能障害に効く「ラエンネック」。これらの薬は現在、美容目的にも使用されています。
この後も研究は続き、現在では医療機関での注射のほか、化粧品やサプリメントとしてもプラセンタを利用できます。
プラセンタは紀元前から世界各地で使用されてきました。現在に至るまで長期にわたって研究されてきたプラセンタはより安全で効果も高くなっているといえるでしょう。